神社・会場
宮中の御婚儀に基づいて
神前結婚式を創始した神社
東京大神宮
2015.10.08
宮中の御婚儀に基づいて
神前結婚式を創始した神社 東京大神宮

現在、日本中で行われている神前結婚式の始まりは明治時代。意外にも新しい?と思われがちだが、長い歳月をかけて培われてきた日本の文化や伝統、美意識が厳かな儀式の中にしっかりと息づいている。
日本人にふさわしい神前結婚式の登場

明治33年、当時の皇太子殿下(後の大正天皇)と、九条節子姫(後の貞明皇后)の御婚儀が、皇室でも初めて皇居内の神前で執り行われた。この慶事を記念し、東京大神宮は一般の人々に向けた神前結婚式を創始した。
それまで婚礼といえば自宅で行うのが通例だったため、神社で厳かに行われる結婚式は多くの人々から新鮮な憧れを持って受け入れられ、やがて全国へと普及していく。東京大神宮は、東京における伊勢神宮の遥拝殿として創建された神社であり、「東京のお伊勢さま」と呼ばれ親しまれているが、日本人にふさわしい「神前結婚式」の様式を形作った神社でもあるのだ。式次第もほぼ当時のままに、今も神前において結婚の儀式を守り伝えている。

東京大神宮の神前結婚式は、創始された明治時代の式次第に基づき執り行われる。神職、巫女、伶人など総勢13名が奉仕する厳かで麗しい結婚式だ。
参進の儀

東京大神宮の結婚式で奉納される、巫女による祝いの舞は2種類。写真右は「豊寿舞(とよほぎのまい)」、左は「豊栄舞(とよさかのまい)」。かつての伊勢神宮祭主から賜った祝婚歌の調べで舞う豊寿舞は、東京大神宮ならではの特別な舞。鮮やかな装束が印象的だ。
祝いの舞

東京大神宮の結婚式で奉納される、巫女による祝いの舞は2種類。写真右は「豊寿舞(とよほぎのまい)」、左は「豊栄舞(とよさかのまい)」。かつての伊勢神宮祭主から賜った祝婚歌の調べで舞う豊寿舞は、東京大神宮ならではの特別な舞。鮮やかな装束が印象的だ。