監修記事

Why?「なんで日本人は“日本の結婚式”しないの?」
「いい夫婦の日」特集(1)

国際結婚カップルに
神社婚が大人気の理由

2024.11.08

「日本の結婚式」では、11月22日の「いい夫婦の日」にちなんで、2023~2024年に和婚を叶えた素敵なご夫婦を紹介しています。
今回は、異文化の壁を越え、日本の神社で神前式を挙げた2組の国際結婚カップルの素敵な物語をご紹介します。

実は、国際結婚カップルの結婚式スタイルで、神社での本格神前式がとても人気。
日本の婚礼衣裳をまとい、日本の神様の前で誓うという日本のトラディショナルなスタイルは、日本人以上に海外の花嫁に支持されているようです。

ふたりの愛、両家家族の絆が深まった、温かいエピソードの数々を通して、「日本人の結婚式」の魅力や、「いい夫婦」とは何かを改めて考えるきっかけになれば幸いです。

~神社婚で「いい夫婦」~国際結婚カップルが紡ぐ物語(泰介さん&ゾエさん)

~神社婚で「いい夫婦」~国際結婚カップルが紡ぐ物語(泰介さん&ゾエさん)
イギリス・ロンドン出身の泰介さんと、フランス・ニース出身のゾエさん。報徳二宮神社の本殿前で、紋服・白無垢の装いで。

異文化の融合が美しいハーモニーを生み出す時、それは人生で最も輝く瞬間の一つとなるでしょう。
今回ご紹介する和婚は、泰介さんとゾエさんの国際結婚カップルの結婚式。
ふたりが選んだのは、日本の伝統的な神前式でした。

神職・巫女に先導され両家ファミリーと共に本殿へと進む「参進の儀」

出会いから結婚へ

人生の大半をイギリスとシンガポールで過ごした泰介さんは、2020年1月に日本に帰国。そしてフランス出身でマーケティングアカウントマネージャーをしていたゾエさんと日本でめぐり逢いました。

「食事に行ったり、日本を巡って楽しんだりしました。ゾエの方が私より日本のことをよく知っていたので、彼女に東京を案内してもらうのは不思議な気持ちでした!」(泰介さん)

「文化の違いもあって、日本では理想の相手を見つけるのは難しいのかもと諦めかけていたところで泰介に出会い、ふたりとも日本が好きなこと、そしてヨーロッパで育ったことで同じ価値観や前向きな人生観を持っていると感じました」(ゾエさん)

異なる文化を持つふたりは、すぐに互いの価値観に共感し、惹かれ合っていきました。コロナ禍を共に乗り越え、絆を深めていったふたりは、結婚という新たな物語をスタートさせる決意を固めます。

神社本殿での厳かな神前式。両家の親族・友人ら約80名のゲストに見守ってもらえました。

神社での神前式を選んだ理由

「日本の伝統的な結婚式は、とても意味があると感じました」と語るのは、新婦のゾエさん。日本の文化に深く惹かれていた彼女は、神前式を通じて日本の伝統に触れ、ふたりの愛を日本の神様に誓いたいと願いました。新郎の泰介さんも、日本の文化を尊重し、ゾエさんの希望を叶えたいと考えていました。

ふたりの愛の誓いを祝福しに両国から集まった親族友人らと記念撮影を。

結婚式場として選んだのは、報徳二宮神社でした。小田原城に隣接する自然豊かな環境と、歴史ある佇まいがふたりの心を捉えました。特に、神社の神職さんがフレンドリーに迎えてくれて、結婚の美しさと意味について語ってくれた話にとても感銘を受けたそうです。
 
「私たちはキリスト教式の挙式は望んでおらず、日本の挙式は宗教色が強すぎず、とても意味のあるものだと感じました」というふたり。新郎は両親と同じような日本式の挙式を希望、新婦は家族や友人に日本の美しい文化を体験してほしいと考えていました。

挙式後、境内の庭でプレパーティ。小田原らしい北條太鼓でゲストをお迎えいたしました。

結婚式当日の様子

挙式では、新婦のゾエさんは、義母から譲り受けた伝統的な白無垢を身につけ、新郎の泰介さんは紋付袴姿で、厳粛な雰囲気の中、永遠の愛を誓いました。
プレパーティでの鏡開きと太鼓の素晴らしいパフォーマンスは、ゲストから「今までで一番ユニークな結婚式だった」と大好評。
披露宴では、ふたりのために特別に作られた料理でおもてなしをし、ふたりを愛するゲストたちのスピーチが会場を温かいムードに。特に印象的だったのは、ゾエさんの父親のスピーチで、娘の幸せを願う父親の言葉に、会場は感動に包まれました。

両家の両親と一緒に鏡開きで乾杯!
お庭にてプレパーティーを行った後に、立食ブッフェでゲストとアットホームな雰囲気のなか楽しいひと時を過ごして。
立食スタイルでゲスト同士が自然に交流するカジュアルな雰囲気に。
新婦のお父様の愛情溢れるスピーチに会場は感動の渦につつまれて。
プチギフトには、ゾエさんの故郷フランス・ニースのチョコレート。さらに、日本茶と西洋茶のティーボックスも。

ふたりから和婚の魅力とアドバイス

結婚式を終えたゾエさんは、「日本の伝統的な結婚式を経験できて本当に良かった。家族や友人に囲まれて、一生忘れられない一日になりました」。
泰介さんは、「ゾエがこんなに喜んでくれて、僕もとても幸せでした。一生忘れられない一日になりました」と語ってくださいました。

また、和婚の魅力と国際結婚の結婚式準備についてそれぞれコメントをいただきました。

「海外で育った日本人として、伝統的な結婚式はとても意味深いものであり、ぜひ実現したいと考えていました。日本の結婚式は、西洋のものに比べてより「共同体的」で、それは新郎新婦だけでなく、家族や友人も共に結びつけるものです。この会場と日本式を選んで本当に良かったと感じています」(泰介さん)
 
「日本と西洋の文化が交わる結婚式では、ゲストそれぞれが異なる期待を持っているため、柔軟に対応し、日本の結婚式の特徴をしっかり説明することが大切です。ゲストが戸惑ったり驚いたりしないようにするためにも、このような配慮は欠かせません。オンライン招待状は、世界中のさまざまな国の友人を招待するのにとても役立ちました。多くの情報を含めることができ、変更があった場合でもいつでも更新できるのが便利でした」(ゾエさん)

ふたりの結婚式は、異文化の融合と、日本の伝統が美しく調和した一日となりました。改めて私たちに、愛と尊重、そして異なる文化が一つになる日本の結婚式の素晴らしさを教えてくれます。

<取材:日本の結婚式 編集部>

 
≫「いい夫婦の日」特集(2)へ続く

<取材協力>

報徳二宮神社 報徳会館
0465-23-3246
(10:00~18:00 休館日:不定休)
神奈川県小田原市城内8-10
https://www.hotoku.co.jp/

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