お役立ち知識

【和婚と指輪】
ふたりに寄り添う
一生の宝物をつくる

2016.03.23

神前式と指輪

指輪の歴史は古く、その起源は古代ローマともいわれる。ヨーロッパを中心に世界中で指輪が贈られるようになり、明治時代に文明開化で日本に入ってきた。だから、江戸時代に指輪をしている人はほとんどいなかったし、近代の西欧化したライフスタイルの産物ともいえる。

ここまでは和婚とは関係ない話だが、キリスト教式だけではなく神前の結婚式でも、指輪交換をする<。ふたりの希望に応じて式中に指輪交換が可能というところが多く、誓いの盃を重ねるのと同様に、手と手を重ねる、ふたりを結ぶということに意味があるとして、指輪交換は積極的に式次第に取り入れられている。そして、そんな神前式での指輪交換のシーンでよく見かけるのが「ichi」のロゴが入った桐箱だ。どんなブランドか、ご存知だろうか。

一心 一生 一点

ichiという名前は、「一心」「一生」「一点」の、いち。「一期一会」(いちごいちえ)の、いちでもある。コンセプトとして、ふたりが一生の愛を誓う一点物の結婚指輪を、職人が一心につくりあげる。工房は東京・銀座に、ほかに渋谷・名古屋・大阪にも店舗があり、店にいるのは全員が職人。指輪だけでなくアクセサリー、革のかばんや財布など、職人が自ら手づくりする様々なものを制作し販売している。

鍛造へのこだわり

ichiでは、リングをつくる製法として、「鍛造」(たんぞう)にこだわってきた。指輪の作り方として現在主流なのは、型を作って流し込む「鋳造」(ちゅうぞう)という大量生産・大量販売に適した方法。これに対し鍛造は、地金を熱して叩き金属の結晶を締める、金属を鍛えて成形する技法だ。その歴史は、指輪の歴史よりも、ずっと長い。

古来日本では「刀工」、刀鍛冶が、この製法で日本刀をつくってきた。武士の魂とまでいわれた日本刀、それと同様に一点ずつ人の手によってつくりあげる指輪は、一生ものにふさわしい強度と、シンプルでありながら豊かな美しさに満ちている。人が手でつくる、一見非効率な、原始的製法。しかし、そこにこそ「和」が感じられるのではないか。ふたりの一生に寄り沿う一点物は、長く使いつづけるうちに、かけがえのない宝物になっていく。それこそが職人冥利に尽きることだ、とichiは考えている。

ichiの指輪を見る>>

「彫り」や「捻り」などの繊細な手仕事を特徴とするichiのリングは、鎚で地金を打ち延べて形作っていく「鍛造」という製法をベースに1点ずつつくられている。叩く加減は職人の経験と勘だけが頼り。

ichiジュエリーデザイナー
小池 一央 Kazunaka Koike

ichi代表・デザイナー。大学で金属工芸を専攻し彫金や鍛金の基礎技術を学ぶ。ジュエリー職人を経て1999年、自身のショップichiをオープン。以降シンプルで美しい和のブライダルリングを一点ずつ生み出し続け、カップルや職人仲間からの信頼も厚い。

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