結婚式において親族に
招待状を送る際のマナー
神前式は教会式などに比べて、家と家のつながりを重視する要素が儀式の中に込められています。
たとえば両家の固い絆をあらわす「親族固めの盃(しんぞくかためのはい)」などがありますが、神前式では親族のみでの挙式を希望する方も多いようです。
そういった方が特に注意しておきたいのが、親族を招待する際のマナーです。今回は、親族に対する招待状のマナーや文例をご紹介したいと思います。
招待状を書く時のマナー
親族を招待する際は、友人を招待する以上に気を配らなければいけない場合もあります。
たとえば親族が遠方から来られる場合は、招待状とは別に「付箋」を用いて会場までの行き方など記しておくようにします。「付箋」は招待状とは別にゲストにお伝えしたいことを書く時に用いられます。最寄り駅から会場までの送迎バスの案内や、結婚式当日に何か役割をお願いする場合などに活用しましょう。これらは家ごとにすでに決まりがあったりもするので、まずはご両親に確認してみるとよいでしょう。
また招待状を書く際の共通ルールとして、忌み言葉・句読点を入れるのは避けましょう。句読点「、」や「。」をつけてはいけない理由は、「お祝いごとに終止符を打たない」という考えがあるからです。句読点をつける箇所においては改行する、もしくは全角のスペースをあけるなどしましょう。
このルールは招待状に限らず席次表やプロフィールブック、花嫁の手紙や新郎謝辞などすべてのペーパーアイテムに適用します。
招待状を書き終えたら、しっかりと推敲し、可能であればご両親や担当プランナーさんなどにも添削してもらうようにしましょう。
招待状を送る時のマナー
まず、招待状を送る親族の範囲は「両親・兄弟以外」です。ただし、兄弟が既婚なら送り、未婚ならば送る必要はないとされています。またよく会う親族の場合は郵送ではなく、手渡しの方が良いでしょう。
手渡しの際ですが、当然ですが身内とはいえ事前に相手の都合を伺って持参するのがマナーです。封筒の中央に宛名を書き、封筒のりはつけずシールのみですぐに開けられる状態でお渡ししましょう。
次に招待状を郵送する際の注意点ですが、郵送前にまずは電話で結婚報告の第一報を伝えるようにしましょう。電話はご両親からというよりも、なるべく本人からするようにしましょう。電話してから結婚式の招待状を送ると、非常に丁寧で好印象となります。
また、招待状は必ず慶事用切手を貼って送ります。返信はがきにも慶事用切手を貼ることを忘れないようにしましょう。慶事用切手を買う際は、郵便局で招待状全体の重さを測ってから購入します。
年長の親族に招待状を送る際は、特に「しきたり」を重んじる必要があります。例えば、招待状は「大安」などお日柄の良い日に到着するように逆算して投函しましょう。また、宛名書きは印刷ではなく、毛筆の手書きだとなお良いです。費用はかかりますが「筆耕者」の方に依頼するのもおすすめです。
招待状の書き方や形式は基本的にどのスタイルの挙式でも変わりません。頭語・結語をセットに使い、時候の挨拶、結婚式・披露宴へのお招きの文章、ドレスコードや日時・開始時間・場所などをきちんと記すようにしましょう。
神前式における招待状の文例
最後に招待状の文例をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
最初に時候の挨拶を入れ、句読点は入れないようにしましょう。言葉を区切りたい時は全角スペースを用います。また「私たち」等、自分のことを指す言葉は「皆様」よりも文末側に配置するようにしましょう。
正しいマナーを学んで幸せ溢れる挙式に
結婚式の中でもとりわけ神前式は、家族とのご縁が大切とされる挙式スタイルになります。招待状の書き方、また送る際のポイントを押さえて、親族の方々が気持ちよく結婚を祝ってくれるように心がけて実践するようにしましょう。