【花嫁修行】
訪問のマナーや和食の食べ方を学ぶ
花嫁の美「品格」
季節を感じながら暮らしの中で美意識を磨く
「外見だけでなく、大人の女性としての品格も備えたい」と願う花嫁は多いはず。分かりやすい外見の変化とは違い、品格をあげるためには日々の暮らしに気をつかいたい。元々、花嫁修行とは、料理・掃除・裁縫・家計管理・冠婚葬祭・交際など、女性が家庭を築く際に、心豊かに暮らしていくためのスキルを身につける伝統と文化の継承のためにあるものです。食事や客人へのもてなし、年中行事や五節句など、日本の文化は常に四季の移り変わりに寄り添っており、自然とともに暮らしてきたことがうかがえます。命を繋ぐ自然の恵みに感謝し、時にはその脅威に畏敬の念を抱きながら、日々祈りをささげ、日本人の美意識は育まれ、洗練されてきたのです。
訪問のマナー
結婚前の挨拶だけでなく、結婚後はお互いの実家訪問や上司宅への年始の挨拶など、目上の方への訪問がおおくなるので、この機会に基礎を習得しよう!
初対面の訪問先でも好印象を与えるマナーの基本
結び目のない平包みは一番格の高い包み方。目上の方への贈り物を包むのに適しているので、ぜひ覚えておきたい。
また、家に上がる場合は、コート類は玄関の外で脱ぎ、裏地を表にたたんで持つとスマート。花粉や埃など外の汚れを持ち込まない気遣いにもなる。逆に「コートのままで失礼します」と言えば、訪問先の方に玄関先でお暇をする意思を伝えることにもなります。お辞儀や戸の開け閉めも焦らず丁寧に行いましょう。
風呂敷の正しい包み方
和食の食べ方
改めて学ぶ機会が乏しいのが和食のマナー。素が出やすい場面こそ日頃からの鍛錬が肝心。家での食事やひとりでの外食でも意識して、美しい食べ方を身につけよう。
普段からの心掛けが食べ方美人への近道
いざという時にマナーを完璧にしようと思っても、ふとした瞬間にいつもの所作がこぼれてしまうのが食事の席での立ち居振る舞い。なかでも、意外と人から見られているのが「食べ方」の所作。フレンチレストランでのマナーは勉強や実践を通して身につけていても、和食だと日常の延長で乗り切れそうと油断してしまうのは禁物。きちんとした食べ方を身につけ、女性としての品格をブラッシュアップしてみては!
食事マナー三箇条
◆1◆
箸づかいを制するものは和食を制する。返し箸や渡し箸、ねぶり箸などのタブーは要確認。
◆2◆
箸を持ったまま他の器を持たない。器を両手で持ってから、箸を取るようにすると上品。
◆3◆
大きな器は持ち上げない。持ち上げて良い器の目安は手のひらサイズより小さいもの。
現代版花嫁修行のすすめ
美しいふるまいは美しい内面に宿る
大人として身につけるべきマナーの一つひとつが「品格」へと繋がります。
今回お届けした、「訪問のマナー」「和食のマナー」は、国際婚礼文化協会主催の「現代女性・花嫁の品格をあげる基礎教養講座」での一コマ。こういった講座に参加してみるのもひとつ。暮らしの中で心を磨くこと、意識して試してみて。
初出:日本の結婚式31号 <特集>花嫁の美 第五章品格より