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個性が際立つ
色打掛 おすすめの柄42選

2021.07.28

神前で結婚を誓う意味のある白無垢に対し、人前で結婚を報告する意味のある色打掛は多色使いで豪華なのが特徴。鮮やかな色と繊細なディテールでおめでたい柄や文様が描かれており、コーディネートの幅も広いので楽しみながら選んでいる花嫁も多いです。今回は、日本の伝統美が息づく絢爛豪華な衣裳である色打掛の中から、花嫁に人気の色柄を一挙紹介。ご自身に合った一着を見つけるための参考にしてみてください!

織[おり]

織[おり]

唐織[からおり]

唐織は中国[唐]から渡米した装飾性の高い織物を源流とする絹織物で、西陣織を代表する織物技法。色彩豊かな重厚感、豪華さを求められる花嫁衣裳にふさわしい優美さを醸し出します。

錦織[にしきおり]

錦織は金糸や銀糸、多彩な色糸を用いて絢爛豪華な文様を織り出す紋織物の総称で、京都の西陣織が最も有名。世界に類例のない芸術織物として海外でも「NISHIKI」と呼ばれて、高く評価されています。

佐賀錦[さがにしき]

佐賀錦は、金銀の箔を和紙に貼って細かく裁断したものを糸状にして経糸にし、緯糸に色鮮やかな絹糸や金糸・銀糸を用いて織り出すのが特徴。一日でわずかしか織れませんが、手作りの素朴さと和紙の持つ優しく気品があるなかに、絢爛優雅な美しさを秘める美術性の高さで婚礼衣裳でも人気を集めています。

綴織[つづれおり]

日本美術織物の最高峰といわれる手織り技法「爪掻本綴織」。人の手足のみで操作する織機を使い、「爪掻(つめがき)」という伝統技法で文様を織り上げます。ノコギリ状に研いだ爪先で緯糸を掻き寄せて、緯糸で経糸を包み込むように織るため、表面に経糸は見えず、表裏とも同じ模様が現れるのが特徴。

緞子[どんす]

緞子は、なめらかな手触りのシルクサテンの織物で、先染めした色糸を経糸・緯糸に組み合わせて、くっきりとした模様を織り出せるのが特徴。生地は厚く、光沢感や艶があり、重厚で華やかな高級織物の代表格。

染[そめ]

染[そめ]

友禅[ゆうぜん]

友禅は、筆や刷毛で色付けや、防染して染めることで、吉祥文様や花鳥風月などの題材を絵画のように精密で色彩豊かに表現できるのが特徴。友禅特有の繊細な発色としなやかで優美な柄行は、婚礼の衣としてふさわしい理由と言えます。

絞り[しぼり]

絞り染めは白く残したい部分を糸でくくる、縫って締める、板で挟むなどで防染し、模様をつくる染の技法。手間と時間がかかるため、全体を絞りで染める「総絞り」は最高級品としてとても価値が高いです。

刺繍[ししゅう]

刺繍[ししゅう]

相良刺繍[さがらししゅう]

中国三大刺繍のひとつ、相良刺繍は生地の裏から糸を抜き出して結び玉を作り、これを連ねていくことで模様を描く技法。金銀糸ではなく、光沢のない色糸が使われ、落ち着きのある上品さと立体感のある美しさが魅力。最高級刺しゅうとして婚礼衣裳に用いられています。

金駒刺繍[こんこまししゅう]

刺しゅう針に通せない太い金糸、銀糸を木製の駒(こま/糸巻き)に巻きつけ、それを転がしながら下絵に沿って糸をはわせて、綴じ糸(とじいと)で留めていき紋様をつくり出す技法。デザインによって、平面に留めたり、糸の束を撚って留めることで紋様の複雑で繊細なニュアンスが表現され、織りや染めの着物の華麗なアクセントに。

金[きん]

金[きん]

金彩加工[きんさいかこう]

金加工とも呼ばれ、染め上がった生地に金や銀の箔や金粉等を接着加工して装飾する技法。織りや刺しゅうと違って直接布地に箔や金粉(砂子)を接着するので布地の風合いを失わず、しなやかな仕上がりになります。

プラチナ箔[ぷらちなはく]

プラチナ箔は、プラチナ(白金)を叩き伸ばして貼り付ける技術。銀よりも変色しにくい白銀の特性が活かされているのが特徴。

貝螺鈿[かいらでん]

貝の内側にある真珠質の部分を切り出して、1ミリ以下の薄さまで削ったもので装飾する技法。見る角度によって変わる虹色の輝きが魅力。

文様[もんよう]

有職[ゆうそく]

「有職文様」とは、平安時代以降に、公家の装束や調度品などに用いられた日本の伝統的な和文様の総称。その発祥は大陸伝来の古代文様を原型にしているとされています。現代も伝統的な吉祥文様として残る「亀甲」「七宝」「花菱」「立涌」なども含まれ、織り文様の発達から、「丸」や「菱型」などが整然と並ぶ幾何文様が多いのが特徴。

[ 七宝(しっぽう)]


同円を4分の1ずつ重ねていく文様。中心に花を置く「七宝花菱」が婚礼衣裳では有名。七宝は「金・銀・瑠璃・珊瑚・瑪瑙・玻璃・硨磲」の7つの宝物を意味する仏教の言葉。

[ 亀甲(きっこう)]


亀の甲羅に由来する文様。亀は鶴とならんで不老長寿のシンボルとされ、一万年生きるとされています。その歴史は古く、弥生時代の銅鐸や正倉院宝物裂の中にも描かれています。

[ 菱(ひし)]


菱形を並べた文様。平安の公家装束の有職文様となり幾何学文様の代表格に。菱形に花弁を入れた「花菱」や、鶴の「向い鶴菱」、4つ組み合わせた四菱などバリエーション豊富。

[ 立涌(たてわく)]


一定の間隔で波打つ曲線が連続するように並んだ文様。奈良時代から使われ平安時代以降は有職文様となり、雲をあしらった雲立涌は高貴な身分の装束文様として使われていたとのこと。

[ 唐草(からくさ)]


蔓草の蔓や葉が絡み合って曲線を描き、花や果実とも組み合わされる古典柄。吉祥文様として礼装の着物や袋帯にも使われ、季節を問わずまとえる模様として重宝されています。

[ 向鶴(むかいづる)]


翼を広げた鶴が向かい合う姿の文様で菱型の「向い鶴菱」、円型の「向い鶴丸」があります。吉祥の鶴を図案した文様であることで格式が高い古典柄の高級婚礼衣裳に使用されています。

[ 浮線綾(ふせんりょう)]


円の中に唐花を四方八方に割りつけた文様。もとは平安装束の浮織に多用され、いつしか文様自体の名称になったのが由来。「浮線菊丸」「浮線藤丸」など種類が豊富。

吉祥[きっしょう]

「吉祥」とは、良い兆し、めでたいしるしを意味し、それを表現した文様の総称を「吉祥文様」と言います。古くから、礼装の着物や帯に用いられており、中国仏教の影響を受けたものや、日本で縁起が良いとされるモチーフが文様化したものなど、さまざまな図柄が生まれ、現代の花嫁衣裳の文様として華やかに描かれています。

[鶴(つる)]


古くから長寿の象徴とされた縁起の良い瑞鳥。品格ある姿と、つがいになった相手と一生添い遂げる習性から夫婦の絆を表しています。婚礼衣裳では二羽かそれ以上の数で描かれます。

[鴛鴦(おしどり)]


鴛鴦は羽の色が美しく吉祥の鳥として親しまれ、桃山時代から文様に。雄雌が仲むつまじい姿から「おしどり夫婦」という言葉もあり、夫婦円満の象徴とされています。

[桜(さくら)]


桜は日本の国花で、古くから日本人に愛されてきた花。桜の開花を種まきの目安にしたことで「五穀豊穣」の神が宿る花とされていました。文様化した桜は季節を問わず着られます。

[鳳凰(ほうおう)]


天下太平の世に現れるとされる天の使い、鳳は雄、凰は雌で「平和」「夫婦の調和」を意味します。桐の木に棲み竹の実を食べる伝説からできた「桐竹鳳凰文」は有職文様。

[松(まつ)]


古代中国では、風雪に耐え一年中緑を保つことで長寿の象徴とされています。また、理想郷である蓬莱山に生えるとされ吉祥の文様に。若松は瑞々しさから振袖にもよく使われます。

[梅(うめ)]


梅は「百花のさきがけ」というように厳寒の中で香り高く咲き始めるので、逆境に耐え、春の到来を告げる縁起のよい花として愛好され、さまざまな吉祥文様に描かれています。

[花の丸(はなのまる)]


草花を円形におさめた文様で、丸文の一種。さまざまな花を文様化することが可能で、花によって優雅さや可愛らしさを表現できるので婚礼衣裳でもよくこの文様が使われます。

[蝶(ちょう)]


サナギから美しい蝶へと成長していく姿から「再生」「復活」「出世」を表す縁起のいいモチーフ。雌雄二匹で舞う姿の美しさから「夫婦円満」を願う意味も込められています。

[地紙(じがみ)]


扇は「末広」も呼ばれ、繁栄や発展を表す吉祥のモチーフ。扇の紙の部分を地紙といい、意匠化したものが地紙文。扇形の中に草花や他の文様が雅な風合いに描かれます。

[椿(つばき)]


日本原産の椿は平安時代には、油や化粧品、不老長寿の薬だった椿。一年中、葉が青い常盤木(ときわぎ)で、梅が中国から渡来するまでは縁起の良い最高の吉祥木とされていました。

[牡丹(ぼたん)]


大ぶりで鮮やかに咲く牡丹の花は女性らしい優美な柄で花嫁衣裳を華やかに彩ってくれる人気の柄。裕福で地位や身分が高い「富貴(ふうき)」や、「幸福」の意味を持っています。

[菊(きく)]


中国では薬の力を持つ仙花とされ、日本には奈良・平安時代にかけて渡来。「不老長寿」「無病息災」の吉祥文様として広く好まれ、気高い美しさから婚礼衣裳に多用されています。

[橘(たちばな)]


古事記には「常世の国」に自生する果樹と記される橘は、長寿や子孫繁栄の象徴として長く愛されている吉祥文様。婚礼衣裳や留袖などの祝いの着物に多く使用されています。

[花車(はなぐるま)]


平安時代、貴族たちの乗り物だった「牛車」に四季の花々を積んだ吉祥の古典柄。色鮮やかな花々の華やかさと、通年着られる四季の花なので、婚礼衣裳に向いています。

[流水(りゅうすい)]


水はすべての生命の源。流れる水は清らかで、災厄を流すと、着物では水の流れを表現した流水文様が重用され、他の文様と組み合わせて空間や動きの表現に使われます。

[熨斗(のし)]


鮑を薄くはいで乾燥させた「のしあわび」は延寿を象徴する縁起の良い供物で、結納品や引出物に添えられてきました。たくさんの熨斗を帯状に束ねた豪華な文様を「束ね熨斗」といいます。

[孔雀(くじゃく)]


鳥の文様の中でも華やかさで用いられる孔雀。古代中国では九徳を持つ瑞鳥として描かれ、邪気を払うとされる縁起のいい華やかな吉祥モチーフで、打掛を鮮やかに彩ります。

[雪輪(ゆきわ)]


雪輪は雪の結晶の六雪輪は雪の結晶の六様。雪は五穀の精とされ、豊作になる吉祥の象徴とされています。婚礼衣裳では草花などと組み合わせて華やかにデザインされているのが特徴。

[御所車(ごしょぐるま)]


「御所車」は、平安時代の貴族の乗り物「牛車」の別称。雅な王朝文化を象徴する吉祥文様で、「源氏車」とも呼ばれ、源氏絵や器物と組み合わせ礼装に描かれることも。

[竹(たけ)]


竹は、松・梅とともに冬の寒さに耐える歳寒三友のひとつ。竹林や若竹文のほか、雪が積もった雪持竹、竹と鶴、竹に雀などほかの文様と取り合わせて構成される場合が多いです。

[宝尽くし(たからづくし)]


縁起が良いとされる宝物を複数配した文様。もとは中国の吉祥思想のひとつ「八宝」からで、描かれる宝は、打ち出の小槌、宝珠、宝剣など時代によってさまざま。

[青海波(せいがいは)]


水面に見える波がしらを幾何学的に表した代表的な文様。波が果てることがないことから、「永遠」「無限の幸せ」を意味する縁起のいい柄として重宝されています。

[紗綾形(さやがた)]


斜めの「卍」が並んだ吉祥文様。「卍崩し 文様」ともいいます。「卍」の由来は諸説ありますが、インドでは「太陽が光を放つ様子」といわれ、「繁栄」「長寿」を意味します。

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