個性が際立つ
色打掛 おすすめの柄42選
神前で結婚を誓う意味のある白無垢に対し、人前で結婚を報告する意味のある色打掛は多色使いで豪華なのが特徴。鮮やかな色と繊細なディテールでおめでたい柄や文様が描かれており、コーディネートの幅も広いので楽しみながら選んでいる花嫁も多いです。今回は、日本の伝統美が息づく絢爛豪華な衣裳である色打掛の中から、花嫁に人気の色柄を一挙紹介。ご自身に合った一着を見つけるための参考にしてみてください!
織[おり]
唐織[からおり]
唐織は中国[唐]から渡米した装飾性の高い織物を源流とする絹織物で、西陣織を代表する織物技法。色彩豊かな重厚感、豪華さを求められる花嫁衣裳にふさわしい優美さを醸し出します。
錦織[にしきおり]
錦織は金糸や銀糸、多彩な色糸を用いて絢爛豪華な文様を織り出す紋織物の総称で、京都の西陣織が最も有名。世界に類例のない芸術織物として海外でも「NISHIKI」と呼ばれて、高く評価されています。
佐賀錦[さがにしき]
佐賀錦は、金銀の箔を和紙に貼って細かく裁断したものを糸状にして経糸にし、緯糸に色鮮やかな絹糸や金糸・銀糸を用いて織り出すのが特徴。一日でわずかしか織れませんが、手作りの素朴さと和紙の持つ優しく気品があるなかに、絢爛優雅な美しさを秘める美術性の高さで婚礼衣裳でも人気を集めています。
綴織[つづれおり]
日本美術織物の最高峰といわれる手織り技法「爪掻本綴織」。人の手足のみで操作する織機を使い、「爪掻(つめがき)」という伝統技法で文様を織り上げます。ノコギリ状に研いだ爪先で緯糸を掻き寄せて、緯糸で経糸を包み込むように織るため、表面に経糸は見えず、表裏とも同じ模様が現れるのが特徴。
緞子[どんす]
緞子は、なめらかな手触りのシルクサテンの織物で、先染めした色糸を経糸・緯糸に組み合わせて、くっきりとした模様を織り出せるのが特徴。生地は厚く、光沢感や艶があり、重厚で華やかな高級織物の代表格。
染[そめ]
友禅[ゆうぜん]
友禅は、筆や刷毛で色付けや、防染して染めることで、吉祥文様や花鳥風月などの題材を絵画のように精密で色彩豊かに表現できるのが特徴。友禅特有の繊細な発色としなやかで優美な柄行は、婚礼の衣としてふさわしい理由と言えます。
絞り[しぼり]
絞り染めは白く残したい部分を糸でくくる、縫って締める、板で挟むなどで防染し、模様をつくる染の技法。手間と時間がかかるため、全体を絞りで染める「総絞り」は最高級品としてとても価値が高いです。
刺繍[ししゅう]
相良刺繍[さがらししゅう]
中国三大刺繍のひとつ、相良刺繍は生地の裏から糸を抜き出して結び玉を作り、これを連ねていくことで模様を描く技法。金銀糸ではなく、光沢のない色糸が使われ、落ち着きのある上品さと立体感のある美しさが魅力。最高級刺しゅうとして婚礼衣裳に用いられています。
金駒刺繍[こんこまししゅう]
刺しゅう針に通せない太い金糸、銀糸を木製の駒(こま/糸巻き)に巻きつけ、それを転がしながら下絵に沿って糸をはわせて、綴じ糸(とじいと)で留めていき紋様をつくり出す技法。デザインによって、平面に留めたり、糸の束を撚って留めることで紋様の複雑で繊細なニュアンスが表現され、織りや染めの着物の華麗なアクセントに。
金[きん]
金彩加工[きんさいかこう]
金加工とも呼ばれ、染め上がった生地に金や銀の箔や金粉等を接着加工して装飾する技法。織りや刺しゅうと違って直接布地に箔や金粉(砂子)を接着するので布地の風合いを失わず、しなやかな仕上がりになります。
プラチナ箔[ぷらちなはく]
プラチナ箔は、プラチナ(白金)を叩き伸ばして貼り付ける技術。銀よりも変色しにくい白銀の特性が活かされているのが特徴。
貝螺鈿[かいらでん]
貝の内側にある真珠質の部分を切り出して、1ミリ以下の薄さまで削ったもので装飾する技法。見る角度によって変わる虹色の輝きが魅力。
文様[もんよう]
有職[ゆうそく]
「有職文様」とは、平安時代以降に、公家の装束や調度品などに用いられた日本の伝統的な和文様の総称。その発祥は大陸伝来の古代文様を原型にしているとされています。現代も伝統的な吉祥文様として残る「亀甲」「七宝」「花菱」「立涌」なども含まれ、織り文様の発達から、「丸」や「菱型」などが整然と並ぶ幾何文様が多いのが特徴。
吉祥[きっしょう]
「吉祥」とは、良い兆し、めでたいしるしを意味し、それを表現した文様の総称を「吉祥文様」と言います。古くから、礼装の着物や帯に用いられており、中国仏教の影響を受けたものや、日本で縁起が良いとされるモチーフが文様化したものなど、さまざまな図柄が生まれ、現代の花嫁衣裳の文様として華やかに描かれています。