首都圏和婚トレンド④
50年後もふたりでここへ
~報徳二宮神社 報徳会館~
神社で挙式、一流ホテルで披露宴や食事会。首都圏の大人婚カップルに近年人気のスタイルを紹介しよう。
人生儀礼のなかでも大切な結婚式の意味を伝えつづける
神社で挙げる結婚式が全国的に人気となっている。緑豊かな杜のロケーションを背景に親族と歩く花嫁行列(参進の儀)や、白無垢の花嫁姿に象徴される和装の花嫁姿の美しさなど、その魅力は多々あるが、最も大切にしたいのは、こうした見た目でのカタチではなく、目には見えない、人と人との心と心をきちんと繋ぐこと。新郎新婦や家族の絆を結び固めることなのである。流行は時代とともに変わっても、いつまでも変わることなく、世代を超えて受け継がれていく美しい日本人の結婚式のカタチ。そんな神社の結婚式の良さを大事に伝えているのが、神奈川県小田原市にある報徳二宮神社だ。小田原城天守閣に隣接するこの神社は、緑あふれる杜の中に、歴史ある社殿はもちろん、境内にある大きな楠木、苔むす池、歴史を刻む灯篭(とうろう)や、常若(とこわか)の新たな息吹を吹き込んだ大鳥居などが佇む、四季の彩りがとても美しい鎮守の杜。古くから神前結婚式が執り行われ、多くの夫婦が誕生している。
下は昭和初期の集合写真と現代の集合写真。時代は変わろうとも皆が集い、ふたりを祝う晴れの日の気持ちは昔も今も変わらない
50年後も変わらない場所で人生の節目を重ねていく
この由緒正しき神社で挙式を挙げたふたりは、皆その後も、家族が誕生した時のお宮参り(初宮詣)に始まり七五三や成人式、そして長寿のお祝いまで、人生の節目ごとに神社を訪れて感謝と祈りを捧げている。
地元では、親子二代、三代で挙式を挙げる家族も多く、最近ではめでたく金婚式を迎え、祖父や祖母になったご夫婦が子どもや孫たちと一緒に神社を訪れて金婚の奉告祭を行うことも多くなっている。これはまさに、両親から自分へ、自分から我が子へ、世代を超えて心と心をいつまでも受け継いでいくものであり、流行やファッションとしてカタチばかりが重視されがちな現代のウエディングとは本質的に異なるものなのだ。 たとえ時代が変わっても、いつまでも家族の心の拠り所としてあり続ける結婚式。それが報徳の杜での神前結婚式なのだ。
右下は挙式当日の写真、左下は初宮参りの写真。報徳二宮神社で挙式をした吉野さんご夫婦。ふたりで誓いを立てた思い出の場所に、また新たな思いを重ねる。こんなことができるのは永遠にあり続ける神社ならでは。
下は報徳二宮神社で行われた3組合同の金婚式。この3組の夫婦は、50年前にこの報徳二宮神社で挙式を挙げた3兄弟のご夫婦。ちょうど、結婚が決まったタイミングが重なり同日挙式となったこの結婚式は、当時新聞にも掲載され地元で大きな話題になったそう。金婚式当日は、挙式当日の写真も持参し当時を振り返る和やかな一日となった。
新幹線やJR、小田急線など都内からアクセス便利な小田原。その小田原の城址公園内に鎮座する報徳二宮神社で本格的な神前結婚式を。ご祭神・二宮尊徳翁の教えそのままに心洗われる挙式の後は豊かな緑に包まれたモダンな会場で温かな祝宴を。