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和の結婚式のお金のハナシ和婚のお金まるごとガイド
~和の挙式・神社挙式の場合~
日本の伝統的な挙式といえば神社をはじめホテルや結婚式場内の神殿で執り行われる「神前式」。挙式料はいくらかかる?何が含まれている?どのように納めたらいい?
こちらの記事では神社で挙式をする際の挙式料についてを解説します。
神前結婚式(神社挙式)
初穂料3~30万円
神前結婚式(神社挙式)の際に、神社に納める挙式料。当サイトで紹介している神社の初穂料は5~15万円前後が多いようです。
神社に納める挙式料を「初穂料」と呼ぶ理由は?
神社での挙式料を「初穂料」といいます。「初穂」とはその年の初めに収穫した稲穂で、それを神様に奉納した慣習から、神社でご祈祷をお願いする謝礼を「初穂料」というようになったようです。初穂料の金額は神社の格式や挙式内容によりさまざまです。多くの場合、初穂料には神前結婚式を執り行う神職・巫女、神様に捧げる供物(くもつ)や神楽(かぐら・雅楽の演奏や舞)などが含まれていますが、雅楽や舞の奉納の有無や人数などによって初穂料の金額が異なる場合があるので、各神社の挙式情報ページやHPなどで確認を。
初穂料に含まれているもの
[修祓・祝詞奏上]
神前式を取り仕切る神職を「斎主」といいます。式に先立ち、祓詞(はらえことば)と大幣(おおぬさ)で新郎新婦と列席者をお祓いする「修祓(しゅばつ)」。神前にお供えをして神様にお越しいただき、「祝詞奏上(のりとそうじょう)」で、結婚の奉告をします。
[神饌・お供え]
神饌(しんせん)は、神様に献上するお食事のこと。お供えする品目は、お米やお酒、水、塩、野菜、果物、海産物、お餅、お菓子など。神様をおもてなしして、そのお下がりを参列者で口にする「神人共食(しんじんきょうしょく)」の考え方は結婚式の儀式でも同じです。
[雅楽奏上]
雅楽は神様に捧げるための演奏で、奈良・平安時代から続く伝統音楽。笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)、琴、太鼓などの古典楽器で、婚礼では盃事や巫女舞の際に演奏されます。生演奏の有無、人数構成は神社ごとに異なり、演奏料が挙式の初穂料に含まれている場合と、雅楽演奏の人数によって雅楽演奏料金の設定がある場合があるので、確認が必要です。
[神楽奉納(巫女舞)]
雅楽の演奏に合わせて巫女が舞を奉納する儀式。新郎新婦のお祝いの舞ではなく、神様に捧げる舞なので本殿に向かって舞います。舞の種類も神社ごとに決められ結婚式では「豊栄の舞」が有名。舞の有無や巫女の人数で初穂料が異なることもあります。
[三々九度・親族盃]
神様にお供えされたお酒(お神酒)を3つの盃で新郎新婦が飲み交わす夫婦固めの儀式。「三献の儀」「誓盃の儀」ともいいます。神前式の締めには、参列した両家全員でお神酒を一緒に飲み干して両家の固めの盃とする「親族盃の儀」が行われます。
[玉串奉奠(たまぐしほうてん)]
「玉串拝礼」とも言います。榊の枝に稲妻を模した「紙垂(しで)」や白い木綿(ゆう)を付けたものを「玉串」といい、玉串に祈願を込めて神前に捧げ、拝礼する儀式。新郎新婦と両家の代表者が行う玉串は、神様と参拝者の心を繋ぐものとされています。
[誓詞奏上]
新郎新婦がご神前に自らの言葉で誓いを立てる儀式。「誓詞」は神社ごとに誓いの言葉が書かれた式辞用紙が準備されている場合が多く、そこに新郎新婦の名前や挙式日を記すようになっています。オリジナルの誓詞も可能な神社もあります。
[撤下品(授与品)]
式後にいただく神饌のお下がりや記念品のこと。その内容は神社によってさまざまですが、お神札(ふだ)、お守り、絵馬、お供えした神饌(お神酒、お干菓子、昆布、鰹節など)が多いようです。神棚を授与する神社もあり、お神札は新居に置くようにしましょう。
挙式の予約・初穂料を納める際のマナー
ほとんどの神社で挙式ができる時間が決められています。また、神社の祭事で挙式を受け付けない日もあるため、空き状況を確認し、社務所の窓口か電話で予約をしましょう。予約日から既定の期間内に必要書類と初穂料を窓口に納めて、正式申込となる神社が多いです。初穂料の挙式当日の納付が可能な神社もありますが、当日は慌ただしいので、なるべく事前に納めるようにしましょう。
冠婚葬祭では金品には熨斗(のし)を付けるのが日本の習慣。「初穂料」を納めるときも社務所でお財布から裸のお金を取り出すのはマナー違反。のし袋や白封筒に包んで納めましょう。結婚式での慶事ののし袋の水引は「蝶結び」ではなく、真結びの「結び切り」や「淡路結び」を使用するのがルール。表書きには、「初穂料」。その下に、右側に新郎、左側に新婦の姓を書くのが一般的。