首都圏和婚トレンド③
和食でもてなす結婚式
~つきじ治作~
神社で挙式、一流ホテルで披露宴や食事会。首都圏の大人婚カップルに近年人気のスタイルを紹介しよう。
ユネスコ無形文化遺産 世界的にも和食が人気
日本の結婚式であれば料理は和食でと考えている人も多いはず。いまや訪日の大きな目的の一つになるほど、世界中から関心が高まっている。では、今なぜ和食なのか。まず食材の鮮度と持ち味を重視しているのが特徴。南北に長く山海の幸に恵まれている日本では、さまざまな食材が手に入り、その素材の味を生かすための技術・道具が発達してきた。また、日本の食事は栄養バランスに優れ、出し汁に代表される旨味を上手に使うことで動物油脂の軽減にもなっている。さらに、料理の花や葉を飾り付けたり季節に合った器など、自然の美しさや四季の移ろいを表現。正月をはじめ年中行事とも密接にかかわり、家族や地域の絆を深めるツールにもなってきた。そんな和食文化を守り牽引しているのが一流の「料亭」だ。料亭とは座敷で日本料理を供する高級飲食店をさし、和食の伝統である会席料理がメイン。一流・有名料亭のなかには、結婚式を手掛けている店も多くある。
味わいだけでなく目でも楽しませるために、惜しげもなく高級な器を用い、盛り付けも美しい。
料亭名店「つきじ治作」のおもてなしとは
数ある料亭名店のなかでも結婚式で人気があるのが、「つきじ治作」。明治32年に三菱財閥の創業者である岩崎弥太郎の別邸を改築し建てられた、歴史と由緒ある料亭だ。全国から選りすぐった素材で作る料理の滋味深さと上質なおもてなしで、各界の重要な宴席などに多く利用されてきた。日本料理は味わいだけでなく目でも楽しむもの。器も国宝級の柿右衛門や輪島塗など吟味された逸品が揃い、さらに錦鯉が悠々と泳ぐ池のある日本庭園、全国から集めた調度品にもこだわっている。つきじ治作での結婚式や食事会が選ばれる理由とは、なんといっても料理。季節やふたりらしさを表現したオリジナルメニューと楽しい料理演出。婚礼施設も充実し、亭内には神殿もある。純和風の結婚式はもちろん、個室での結納顔合わせ、海外リゾート挙式後のお披露目パーティという使い方も可能。日本庭園で和洋の美しい花嫁姿を写真に残せる。
豊洲で仕入れたマグロの解体ショーや鯛の塩釜焼きをゲストの前でお披露目するセレモニーなど、お祝いの席ならではの特別料理や演出が豊富。日本の文化を感じさせるさまざまな演目を手配可能で、和のおもてなしは海外のゲストにも喜ばれる。
治作の名物といえば「鶏の水たき」。創業者の郷里・博多の名物だが、味に変化が出ないよう一人の調理人だけに作らせ代々伝承してきた。鶏と水のみで旨味を存分に引き出す水たきは婚礼でもやっぱり人気。
婚礼料理は料理長とふたりが打ち合わせを行い、ふたりの出身地の食材を取り入れるなどフルオーダーメイドの献立を考案。
日本人が日本に感動する場所銀座の奥座敷といわれる築地で、都心とは思えない静かで端正な日本庭園を眺めながら、ゆとりと贅沢感を味わう貸切り感覚のウエディングが実現する。縁結びの神様を奉った亭内の神殿で挙式、その後は本格料亭の味を存分に堪能する祝宴を。